結局僕は死にたくなかったんだ。
私は、ONE PIECEの名言が好きだ。
心に刺さるものがたくさんある。
そのなかでもドクター・ヒルルクの言葉が今でも突き刺さる。
「人はいつ死ぬと思う・・?
心臓を銃で撃ち抜かれた時・・・違う
不治の病に侵された時・・・違う
猛毒のキノコのスープを飲んだ時・・・違う!!
・・・人に忘れられた時さ・・・!!」
心のなかで生き続ける、という言葉がこれをうまく表現していると思う。
人は生物だ。生物学的に必ず死を迎える。でもそこは本当の終わりではないのだ。
偉大な人は、尊敬されるべき人は、心のからの恩人は、その影響を与えた人の中で生き続ける。
そして、その人が次の世代に語り継げば、また新しい人の中で生き続ける。この繰り返しで歴史上の偉人もいるのだと私は考える。
生物学的には死んでしまっても、忘れられない限り生き続いているのだ。
ここ数ヵ月、私は多くの別れの場があった。その度に思ったことがある。
私のことを忘れてほしくない
と。
別にこの思いが基盤となり、人と付き合ってきたわけではない。偶然の繰り返しで出会った人の方が断然多い。
でも、もう会えない、また当分会えないと思うと自然と、忘れてほしくない、という思いが出てくる。
これはヒルルクのことばを借りるのなら、
「死にたくない」
ということなんだろう。
人に忘れられないほどできた人間ではないことは百も承知である。それでも、思ってしまうのだ。
忘れられたくない。
死にたくない。
って。